荒井由実の終焉・・・翳りゆく部屋

「翳りゆく部屋」は荒井由実最後のシングルです。
この曲は「ひこうき雲」と呼応します。
どちらもクラシカルなイントロで始まります。
そして、「翳りゆく部屋」のオルガンは荘厳な響きです。

2曲とも「死」がテーマですね。
重いテーマですね。

どんな運命が愛を遠ざけたの
輝きは戻らない、わたしが今、死んでも


さて、3月にシングル「翳りゆく部屋」がリリースされ、
6月には早くもベストアルバムが発売されます。

「ユーミンブランド」

このアルバムはモンスターアルバムです。
「あの日にかえりたい」が入っていることもあってか、大ヒットしました。




そして、第一次ユーミンブームの頂点を極める歴史的名盤がリリースされます。

「14番目の月」


テーマが極めて明確であり、
楽曲のクオリティーも高く、
トータルアルバムと言っていいアルバムでした。

当時隆盛を極めていた洋楽雑誌ミュージックライフ
年間最優秀アルバム(国内部門)に選定されました。


テーマは「時のうつろい」です。

タイトルナンバーは満月になりきらずに留まっている、
しかし留まることが出来ない、月の満ち欠けを歌います。

「さざ波」や「さみしさのゆくえ」など、時間の経過を歌います。

「朝陽の中で微笑んで」はこのアルバムの中でも出色の出来です。
スケールの大きさは、後年のユーミンを垣間見るような内容です。

薔薇の色さえうつろわす
時の流れがとてもこわい



みんなが大好きな「中央フリーウェイ」をはさんで、アルバムはB面に変わります。

「何もなかったように」
静かだけど重い曲でB面は幕を開けるのですが、一転、
「天気雨」〜「避暑地の出来事」へと続きます。

この2曲は、とっても雰囲気が似ています。
テンポとリズムの感じがとても似ているのですが、
わざとこのように並べています。
しっかりと聴くと違う曲なのですが、
ぼーっとして聞いていると、いつ変わったかわからない曲の並びです。

人気の高い「グッドラックアンドグッドバイ」のあと
アルバムは「晩夏」で幕を閉じます。
テーマである「時の移ろい」色彩で表した曲ですね。

空色 ⇒ 水色
茜 ⇒ 紅
藍色 ⇒ 群青
薄暮 ⇒ 紫


この曲は、荒井由実の最後の曲ですね。
荒井由実に対する挽歌なのでしょうね。

この後、ユーミンは結婚をするのでしばらく活動を休止します。
今の感覚で言えば、本当にほんのちょっとのあいだでした。

そして松任谷由実となり、お試しみたいなかたちでシングルを2枚出します。
アルバムはといえば、つなぎの「アルバム」が出ました。